前回は起業時に利用可能な助成金をご案内しました。今回は経済産業省が管轄する補助金をいくつかご案内しましょう。補助金は支給が最大で数千万円になるものもあり、金額が大きいのが特徴です。その反面、審査が厳しく提出する書類も多いため、そのための準備に手間と時間がかかります。

なお、なかには申請のハードルが低くその分支給額も低いものもありますので、今回はそちらもご案内しています。
また、申請する前に注意する点は、支給が後払いということ。支給までにだいたい半年以上、長くて2年かかることもあるようです。

補助金は審査が厳しい分、補助される額も大きいのがメリットなので、チャレンジしないのはもったいない!審査に通るために事業計画書をしっかり作りこみ、事前準備も万全にしておきたいですね。


【 ものづくり補助金 】

中小企業が経営革新のための設備投資等に使える上限額750万円~5,000万円の補助金です。経営革新の類型として、新商品開発や新たな生産方式の導入、新サービス開発、新たな提供方式の導入があります。申請枠としては「通常型」や「グローバル型」「デジタル枠」などの5種類があり、様々業種が申請可能な補助金です。申請には「事業計画書」「補助経費に関する誓約書」「決算書」など12種類の書類が必要で、それぞれ精査した内容が求められます。

申請受付期間: 通年
対象者: 個人事業主・小規模事業者・中小企業事業者
補助限度額: 750万円~5,000万円 *型によって異なる
補助率: 1/2または2/3 *枠・類型・従業員数によって異なる
補助対象経費: 機械装置・システム構築費、運搬費、外注費、専門家経費、ほか
URL: https://portal.monodukuri-hojo.jp/about.html

 

【 IT導入補助金 】

小規模事業者や中小企業が業務効率化やセキュリティ対策に取り組むため、ITツールを導入する時に役立つ補助金です。申請できる枠は「通常枠(A・B類型)」「セキュリティ対策推進枠」「デジタル化基盤導入枠」。交付申請はIT導入支援事業者との間で商談を進め、事業計画を策定することになります。IT導入支援事業者が申請のサポートをしてくれるので、ものづくり補助金ほどの手間はかからないようですね。

申請受付期間: 通年
対象者:  個人事業主・小規模事業者・中小企業事業者
補助限度額:  5万円~450万円 *枠によって異なる
補助率: 1/2~3/4  *枠によって異なる
補助対象経費: ソフトウェア購入費、クラウド利用料、導入関連費、デジタル化基盤導入枠など
URL: https://www.it-hojo.jp/

 

【 小規模事業者持続化補助金 】

小規模事業者が直面する働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃金引上げ、インボイス導入などに対応するために、経営計画を作成し審査を経た上で、経費の一部を補助してもらえる制度です。全国商工会連合会が実施している制度なので、経営計画書、補助事業計画書の作成は管轄内の商工会や商工会議所のサポートを受けることができます。

申請受付期間: 通年
対象者: 商工会地域の小規模事業者など
補助限度額: 50万円~200万円 *インボイス特例の要件を満たせば50万円上乗せ
補助率: 2/3(赤字事業者については3/4)
補助対象経費: 機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費など
URL: [商工会地区] https://www.shokokai.or.jp/jizokuka_r1h/index.html
[商工会議所地区] https://r3.jizokukahojokin.info/index.php

 以上、今回は補助金をご案内しました。助成金も補助金も支給が後払いなので、支払時期を事前に確認しておくことが必要です。いずれにしても事前資金はしっかり準備しておきたいですね。資金調達としては、ほかにもファンドや融資、支援金などもあり種類も豊富なので、業務形態や事前資金の状態に合わせてご検討することをおススメします。